イントロダクション 先史文明中央情報管理局──────通称A.C.Eは、旧文明『ミストリア』のオーバー・テクノロジーを管理する公的機関である。

旧文明の残したテクノロジーや遺物を発見する者、旧文明の遺産を悪用しようとする輩と戦う者たちは『オーバー・ランサー』と呼ばれ、人々の尊敬を集める花形職業だ。

管理局教務部は各地に『アカデミー』と呼ばれる教務施設を設置し、後進となるオーバー・ランサーの育成に努めているのであった。 ストーリー ──────統一連邦には、帝政期以前より伝わる建国神話がある。

辺境国リーズの王、ハロルドは旧文明『ミストリア』の残した究極の遺産────どんな願いも叶えるという《宙の遺産》を手にして、世界をひとつの国にした。
そして《宙(そら)の遺産》は『聖鍵』によって、いずこかに封印されているという。
数え切れないほどの人が《宙の遺産》を求めてその行方を捜したが、その手がかりすら見つけられずに年月だけが過ぎていった………………。

………………400年ほどが経ったある日のこと。
管理局の捜査官、スピアーノ・グランセルは、とある遺跡で悪名高き幻獣神(ノートリアス・ヴァイアラン)を自称する痛々しい少年、ハルトを保護する。
しかし彼は絶望的なまでに生活力がないゆとりクソニートであった。
スピアーノによって強制的にアカデミーの学生となったが、授業にはまともに出ないわ、いやいや働くことにしたアルバイト先で冷蔵庫に入った写真をネットにアップして炎上するわで、気が付けばスピアーノに莫大な借金を負っていた。
借金を返すため、しぶしぶ補習試験を受けることにするハルであったが、共に補習試験を受けることとなったアキナ・アキツキから、アカデミーでまことしやかに囁かれる、とある噂を耳にする。

──────どんな願いも叶うという《宙(そら)の遺産》が、補習試験が行われる閉鎖遺跡にあるらしい──────

「金持ちになって、スピアーノを見返してやる!」と息巻くハルは、アキナと共に補習試験へと挑むのであった。

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